今回ご紹介するのはヨコヤマノブオさんの『武士スタント逢坂くん!』です!
武士スタント逢坂くん!(1)【期間限定 無料お試し版】 (ビッグコミックス)
春画師である逢坂くんが現代にタイムスリップするというドタバタ劇。内容もギャグもとにかくおもしろいこの作品をみなさんに知っていただけたらと思います。
『武士スタント逢坂くん!』をおすすめしたいのはこんな人!
- タイムスリップコメディを読みたい人
- 春画と漫画の違いや共通点に興味がある人
- 1人の武士の成長の記録を読みたい人
あらすじと見どころ・感想の紹介
春画師の武士が現代で漫画家のアシスタントをする話(1/9) pic.twitter.com/288EYTg2vh
— ヨコヤマノブオ【武士スタント逢坂くん!】第六集発売中 (@nitro_nicotine) February 28, 2020
性と笑いに溢れるタイムスリップコメディー
時は江戸時代。
武士でありながら春画師として
熱狂的な人気を誇る逢坂総司郎。
しかし“春画禁止令"のため逢坂は処刑されることに・・・「もっと画をかきたかった――」
志半ば、命と別れを告げ・・・と思ったら
何故か令和時代にタイムスリップ!?
しかも連載漫画家の仕事場に!?時代破り・常識破りの春画師による
性と笑いに溢れる“トンデモ"
タイムスリップコメディー、ここに開幕!
あらすじは上記の通りです。画の道を志す春画師の逢坂くんが現代と江戸時代を行ったり来たりしながら成長していくコメディとなっています。
この作品の特徴は勢いのあるコメディ。
江戸時代の人間が現代の漫画家のところへタイムスリップするという先制パンチから始まり、春画師である逢坂くんは漫画を学ぶためにあっちにこっちに走り回ります。向上心の塊ともいえる逢坂くんは成長するためなら暑苦しいくらいグイグイ来るので、それがヨコヤマノブオさんの画力の強さ・濃さもあって読んでいて笑いにつながります。
また逢坂くんは江戸時代の春画師であるため下ネタも登場するのですが、どれも中学生程度のレベルなので嫌な感じはなくそれすらも暑苦しく迫力のあるコメディになっていて読んでいて楽しいです。
『武士スタント逢坂くん!』はタイムスリップする現代と江戸時代の2つの舞台で話が進んでいきます。
逢坂くんは現代で漫画の技術を学び、それを江戸時代で活かし自分の春画を成長させていきます。この2つの舞台それぞれで逢坂くんが何をすべきなのか、何を求められているのかがはっきりしているのも読んでいて飽きがこない1つの理由だと思います。
特に江戸時代では大名によって春画が禁止されており逢坂くんは処罰の対象でとなっています。そんな危機的状況の中で逢坂くんは自分の春画を愛してくれた人たちのために、大名に春画の良さを認めてもらおうと努力していきます。
コメディ漫画なのですがこうした熱血でワクワクする展開や一歩間違えれば処刑という緊迫感もあるため、読んでいてどんどん引き込まれてしまいました。
ピックアップ・キャラクター
これ以降少しネタバレ要素があるので、紹介だけで作品を楽しみたい人は注意してください!
『武士スタント逢坂くん!』で紹介するキャラクターは江戸時代の大名・鶯谷寛喜です。
寛喜公は春画を禁じた暗君として登場するのですが、彼が春画を禁止にした理由が実は自身の性の悩み(ED)によるもの。さらにその自身のコンプレックスから春画や逢坂くんに対して偏見を持っています。
最初は自分の嫌いなものを徹底的に排除する嫌なキャラクターかなと思っていたのですが、こうした本当の理由がわかるにつれて寛喜公を好きになっていく人も多いと思います(私もその一人です)。
江戸時代パートでは逢坂くんと寛喜公のやり取り、コンプレックスの克服がメインになるので寛喜公は非常に重要な人物です。
または話が進むにつれて二人の間に友情のようなものが見え始め、もちろんコメディの中で話は進むのですが次第に逢坂くんも寛喜公も応援する気持ちが強くなっていきます。
逢坂くんは寛喜公に春画の良さを伝えられるのか、寛喜公はコンプレックスを克服できるのかにぜひ注目して読んでいただければと思います!
以上、『武士スタント逢坂くん!』の紹介でした!
コメディ漫画でありつつ熱い展開からも目が離せない作品になっています。興味を持っていただけた方はぜひ読んでみてください!