今回ご紹介するのは原作・四葉タトさん、漫画・小川亮さんの『パリピ孔明』です!
三国時代の軍師・孔明が現代日本に転生するというなかなか異色の作品ですが、三国志を知らなくてもクセになるおもしろさがあります。
『パリピ孔明』をおすすめしたいのはこんな人!
- 三国志好きな人
- 異世界転生の作品を読みたい人
- 成り上がりの物語を楽しみたい人
あらすじと見どころ・感想の紹介
五丈原の戦いで死期を迎えた名軍師・諸葛亮孔明は、若い肉体に戻り、現代日本へと転生した! 渋谷のパリピ達に誘われ、たどり着いたのはダンスミュージックが鳴り響くチャラめなクラブ。そこでシンガーを目指す月見英子と出逢い、孔明の二度目の人生が幕を開けた! 三国志時代、天下泰平のために生きた彼は、なんの為に生きるのか--!!
現代日本に転生した孔明がその知恵と計略をもって見習いシンガーの月見英子をプロデュースするという物語。
『パリピ孔明』というタイトルからコメディ色の強い作品なのかなと思っていたのですが、1人のシンガーが歌で夢を叶えていくまでの過程が丁寧に、説得力を持って描かれていて非常におもしろかったです。
その理由は三国志に登場する計略や戦の話がうまくクラブやライブといった文化に落とし込まれているからだと思います。三国志のあの策は現代ではこういう形に変わるのかという驚きとともに、それが成功するのか失敗するのかワクワクしながら読むことができます。
三顧の礼、石兵八陣などの計略を利用し、孔明が月見英子をプロヂュースしていくというのも三国志ファンにはたまらないでしょう。もちろん誰にでもわかるように解説もされているので三国志に詳しくない人でも楽しめます。
また、異世界転生物に多い無双感がないのもよかったです。
これは孔明が実際に自分の使っていた策を利用しているというのが大きいと思います。だって「本物の孔明」というだけでなんとなく説得力が増しますもの(笑)
もちろん理由もなく策が成功することはありません。クラブ巡りやSNSといったものを最大限に活かし孔明が根回しを行うことで成功に導いています。こうした部分がしっかり描かれていることも違和感なく作品を楽しめるポイントだと思います。
孔明と英子の挑戦はまだ始まったばかり。ライバルの歌手やアイドルグループ、新しい曲の制作など課題はまだまだあります。そう言った課題に2人や協力者たちがどのように挑んでいくのか、今後の展開が非常に楽しみです。
ピックアップ・キャラクター
これ以降少しネタバレ要素があるので、紹介だけで作品を楽しみたい人は注意してください!
『パリピ孔明』で紹介したいキャラクターは孔明と英子がお世話になっているクラブ「BBラウンジ」のオーナーです!
オーナーはこの作品の数少ない三国志好きのキャラクターで、ある意味オーナーが私たち読者に一番近い人物と言えるでしょう。夜通し孔明と三国志談議ができるほどなのでその知識は相当なものです。
顔の怖いオーナーが孔明とキャッキャッしてるのもおもしろいのですが、彼の役目はそれだけではありません。
オーナーは孔明の策に対しツッコミ及び解説ができるキャラクターです。英子をはじめ他のキャラクターは三国志に詳しくない人が多いので、彼の解説があるのとないのとではおもしろさが全く違います。
また、オーナーは英子とも長い付き合いのある人物であり、親のような立場で英子のことを心配しています。孔明と英子の2人をよく知るオーナーが今後どのような活躍をしていくのか楽しみです!
以上、『パリピ孔明』の紹介でした!
現代日本への転生から始まる新たな孔明のストーリーをみなさんもぜひ楽しんでください!